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岡村君と私

私にとって対話やコミュニケーションは、山を揺るがすような、深い海にダイブするような、

思い切った大胆な切り口で、ズバリそのひとの真意に問いかけをする。

私はよく人から「パワーと影響力がズバ抜けている」と指摘されることがある。

それはたぶん、人のココロの一番深い部分に語り掛ける私の性質でもあるし、

一面ではやはり人の中に神が居るから、大切にしたいと思う思い遣りと自分で言うのもおこがましいが、

そんなことでもあると思う。

この文章も、見知らぬ誰かが一読して、たったひとりでもいい、

誰か傷ついた人の胸を打って、生への希求を杖に、

一歩、現実世界で踏み出してくれたらという祈りが込められている。

 

明日は日曜日。どうしようもない日常ではあるが、

いっとき自分がひとりではないと感じさせてくれる場所を求めて、

また教会の扉を叩く私である。

 

私はあまり笑わない。

あるネガティブな考えが浮かんだら、そこにはまり込み、抜け出せなくなるからだ。

いつも眉をひそめ、うつむいて考え込んでいる。

 

そんな私を、本気で心の底から、身体全体で笑わせてくれた男が居た。

 

岡村くんだ。

 

出会いの日を覚えている。まだヤフーチャットがあった時代だ。

仕事の話をするチャットルームがあった。

自分の仕事を愛し、誇りを持ち、プライベートと両立しやすい、

定時上がりができる珍しい特許事務所で働いていた時代だった。

家の中に居場所が無かった私は、帰るとすぐにチャットを立ち上げ、その日あったことや思うこと、

また気軽なおしゃべりの場として、生来文章書きが好きな私はそこに常連として出入りしていた。

 

ある風俗嬢が、仕事で疲れた、もう風俗の仕事はしたくない、と悩みを相談していた。

hottalkcoolというハンドルネームの男が、

「プロ意識を高くもってプライドをもって仕事しろ」

と説教をしていた。私は反対した。

「減るもんじゃないというけれど、女は身体を売ると減る。

心からだんだん身体が折れていくんだ。自分を大切にしたいなら、

風俗をやめて自分を痛めつけるのをやめたほうがいい」と発言した。

その女のひとが落ち着いてチャットルームを去ったあとで、hottalkcoolからプライベートメッセージが来た。

 

「あなたいい人だね。」

 

すぐに仲良くなり、その男が岡村くんという名前で、

とても多忙なインテリアデザイナーであり、

あるインテリア会社の東京支店長をしていて、

青森に妻子を置いて単身東京暮らしをしているということもわかった。

 

そのうちに電話番号を交換し、たまに電話をするようになった。

お互いの写真を交換して、ちょっと市川海老蔵に似ているセクシーな彼の見た目が

ひと目で気に入った。

 

ホラを吹いて私を笑わせた。

 

自分は、中学生のときに山口県の海沿いの実家に停泊しているコンテナ船に潜り込んで、

アメリカに渡り、ヤクの売人をしていた。

 

高校生のときに、すすき野に行ってみたくて青春18切符ですすき野を制覇した。

 

自分はロシア人の血が入っていて、祖父は陸軍中野学校出身のスパイであった。

盧溝橋事件は祖父が絡んでいる。

 

元ヤクザで、実は人を殺したことがある。

拳銃で人を撃ち殺せば、スイカのように頭が割れる。

 

そのくせ、涙もろくて、アニメを観て人情シーンになるとすぐに泣く。

 

などなど。

 

小賢しいところがひとつもなく、単純でホガラカで面白い人だと思った。

 

ひょんなことから身体の関係になり、

「まあ、しばらくわしのオンナ、わしだけのもんになっときいや。」と山口弁で言われ、

「うん。」と答えた。

 

クリスマスにデートをした。

東京の銀座の帝国ホテルのジュエリーショップを手掛けていた彼は相変わらず多忙だったが、

有楽町で待ち合わせをして、仕事の合間に3時間だけ、抜け出してきてくれて、

銀杏並木を見下ろす洋食屋で一緒にオムレツを食べた。

お揃いのペアリングをして、手をつないで日比谷公園まで。

からりと晴れた冬の寒さが心地よかった。

 

冬木立の日比谷公園に不意に木枯らしが吹いて、

落ち葉を舞い上がらせる。世界がキラキラときらめいている。

 

ベンチに座って、用意したプレゼントを開く。

「仕事のためになるように」と、音楽好きの彼にipodと、

水虫に冒された彼のアシのために5本指靴下。

タワーレコードで買った、レミオロメンのCD「粉雪」。

あらかじめipodにはその曲を入れていたので、再生して一緒に聴いた。

「僕は 一億人から 君を 見つけたよ」歌が流れる。キスをした。言葉は要らなかった。

 

野良猫が寄ってきたので、ひざの上に載せて撫でながら、

他愛もないことで笑った。目の前には冬の日差しを浴びて輝く水面と噴水があり、

頭上からははらはらと落ち葉が散ってきた。

 

妻子があり愛人も居て、愛人にも子供が居て、私が居て、他に彼女も居て、

和製シド・ヴィシャスのような破天荒な男。かたや、真面目一本やりで

そこそこの大学の法学士の私。まるで境遇は違ったが、その瞬間、私達はとても似ていた。

 

生涯忘れ得ないそのときの光景。

 

 

『それでも、世界は美しく、生きるに値する』。

 

宮崎駿の最高傑作”風の谷のナウシカ”の最終話、

ナウシカの戦いが終わった後に宮崎駿がナウシカに言わせる台詞。

 

どんなにゴミ溜めみたいな日常でも、

私は岡村くんと過ごした時間の想い出がある限り、

生死のギリギリのところでも、

このナウシカの言葉をつぶやくだろう。

 

この岡村くんが去ったことで、私は生涯癒えない心の病に侵されるわけだが、

それはまた別の話なんである。

 

岡村くん、本当にありがとう。

そして、ポスティングは新規顧客をつかむための有効な手段になります。

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